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導入事例:広島文教女子大学

英語総合学習施設 BECC(Bunkyo English Communication Center)からはじまる文教ブランディング戦略

広島文教女子大学は、学生の英語学習環境の整備のため、2008年に「BECC(Bunkyo English Communication Center)=ベック」を開設した。BECCには神田外語大学から派遣された外国人教員が常駐し、授業で利用するだけでなく、学生は自由に出入りして楽しみながら英語に触れることができる。広島文教女子大学の角重始学長に、BECC開設の経緯や大学間提携、さらに今後の展望について、お話をうかがった。

広島文教女子大学 角重 始 学長

  • 神田外語大学との提携からBECC開設へ

    広島文教女子大学では、2008年度から「文教スタンダード21」と名付けた教育改革を進めてきた。教養教育科目の大幅な見直しやカリキュラムの再編、グローバルコミュニケーション学科の開設などを進め、その一環として英語の総合学習施設BECCをつくったのだ。

    その前年に、神田外語大学の「SALC(Self-Access Learning Centre=サルク)」のことを知り、これを参考に私たちも独自の教育サービスを提供しようと考えたのが最初だ。SALCを視察させていただき、担当者の方々にもいろいろと教えていただいた。SALCの「授業のためだけの施設ではなく、学生が自由に使うことができる」というコンセプトが私たちの目指していたものにとても近かったこと、さらに神田外語から専任の外国人教員を派遣していただけるということが、提携の決め手になった。

  • 大学の特性とBECCの有用性

    正直なことを申し上げると、これまで本学の英語教育環境は決して整っていたとは言えなかった。学生の意識も同様で、英語への興味・関心が高い学生は、多くはなかった。そんな本学で英語教育の充実を考えたときに、ソフト面でノウハウを導入しても、なかなか学生にまで浸透させるのは難しいだろう。しかし、神田外語のSALCのような、学習環境そのものを充実させるというハード面からのアプローチであれば、これまであまり英語に慣れ親しんでこなかった本学の学生にも響きやすいのではないかと考えたのだ。

    本学は資格取得に強いことを誇りにしてきたが、グローバル化が進む現代においては、どのような仕事をするにしても実用的な英語力が必要になる。学内にはBECCのような施設をつくることに反対する意見もあったのだが、これからの社会で活躍する学生たちのことを考えると、必ず意義のあるものになると私は確信していた。

  • BECC開設後の学生ならびに本学の変化

    2008年のオープン以来、BECCはいつもたくさんの学生でにぎわっている。私たちが考えていた以上に、学生たちは自然とこの環境を受け入れ溶け込んでいったようだ。ネイティブの教員と楽しそうに交流する様子もよく見かけるし、なかには「BECCサークル」を自主的に立ち上げた学生もいる。また、学生へのアンケートでは、「英語のイメージが変わった、楽しくなった」、「BECCでの授業や自習は学習意欲が湧く」などのコメントがたくさん寄せられている。学生の満足度が高いというのは、私たちとしては何よりもうれしいことだ。

    ただ、重要なのはここからだと考えている。BECCで教育を受けた学生たちが社会に出てどう評価されるかで、BECCのような施設についても、本学への評価も変わってくるだろう。先日、今春入学予定の学生を集めてガイダンスを行ったのだが、その際のアンケートを見ると、英語に興味を持っている学生や英語学習に意欲的な学生がとても多かった。本学のイメージが少しずつ変わってきている証ではないだろうか。彼女たちはBECCを含め本学の英語教育に対する期待感を持って入学してくるのだから、伸びる素質もあるだろうし、私たちもしっかりとサポートして伸ばしてやりたいと考えている。

  • BECCから始まる「文教ブランディング戦略」

    私が次に描いているのが、BECCに象徴される充実した教育を核とした「ブランディング戦略」だ。本学のような地方の小規模大学がスケールの拡大を目指すことは困難を伴うが、教育の質を見なおし、その徹底した向上を図ることで、地域や社会の信頼を勝ち取ることは可能だと思う。

    BECCは単に英語教育の場としてあるだけでなく、本学が目指す抜本的な教育改革のモデルケースだと考えている。学生たちの学習意欲を引き出し、その声を授業の充実に生かしていく。そのために本学では、例えば2013年4月、タブレット型端末を新入生全員に配布した。これによって学生の意見や理解度をリアルタイムで把握し、その場で授業展開にフィードバックすることができるようになった。彼女たちの授業外での学習方法やその内容にも、変化をもたらすことが可能だ。この他に、授業科目全体を有機的に結び付けて最適な教育効果を保証する「カリキュラムマネジメント」のシステムもほぼ整備した。「教育力の文教」―英語教育だけでなく、すべての教育課程において学生たち自身が学び成長する姿が見られるような、充実した教育の場となることを目指したい。

    私としては、BECCの開設によって学生の意欲や学習態度も良い方向に変わった、自己表現力や積極性が高まったと感じている。学生たちが自分から足を運んでBECCがにぎわう様子は、本学教育が活性化しつつあることの何よりの証だ。今後はこの活性化の波をより大きなうねりとすべく、私たち教職員も学生とともに、努力を続けていきたい。


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